iOS12でセキュリティ強化

アップルはiPhoneやMacにおけるセキュリティ強化をアピールしており、iOS12では一定時間ロック解除されていないiPhoneに対してUSBでの接続制限など、新しいセキュリティ機能を導入しています。

iOS12では、多くの法執行機関に採用されたGrayKeyによるパスコード解読を不可能にしたと、米Forbes誌により報じられています。

合わせて、GrayKeyにできることはファイル情報の部分（暗号化されていないファイル、およびファイルサイズやフォルダ構造などのメタデータ）抽出だけになったと伝えています。

GrayKeyとは、マシンにiPhoneを繋ぐだけでロックを解除でき、ユーザーに専門知識がなくても使用できるGrayShif社が開発したiPhoneのロック解除ツールです。このGrayKeyは、少なくともiOS11.25までは全てのデータ抽出が可能と報じられていました。

GrayKeyはアメリカやイギリスなど複数の法執行機関に導入されていると伝えられており、今年6月にはGrayShif社がUSB制限の回避策をすでに講じていると発表しています。

それをアップルがどのように防いだかは明らかになっていません。

ロック解除ツールが法執行機関に導入されるようになった背景には、犯罪捜査のためにiPhone内へのデータアクセスを要求する警察機関と、個人のプライバシーを守るために協力を拒否したアップルとの確執があります。GreyKeyが無効化されたとなれば、再び対立が表面化するかもしれません。